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Google マップ(Google ビジネスプロフィール※旧マイビジネス)の悪い口コミに悩まされているオーナーや広報担当者は少なくありません。
初めて行くお店では、Google の口コミを見てから来店する方が80%以上といわれています。そのため、口コミ対策は店舗の集客に直結する重要な課題といえるでしょう。
本記事では、Google マップの口コミ対策について、削除の申請方法から口コミへの返信のコツ、その他のよくある質問まで網羅的に解説します!
目次
Googleの口コミはどの程度影響する?
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冒頭に記載した通り、Google マップの口コミは店舗の集客に大きな影響を与えています。
日本では月間4,700万人(※1)がGoogle マップを利用しており、そのうち80%以上が来店前に口コミをチェックしているというデータがあります(※2)。
また、検索後24時間以内に76%(※3)が実際に来店しており、58.4%が低評価の口コミで来店をやめるという調査結果もあります(※4)。
つまり、Google マップの口コミは見込み客の約80%が目にするものであり、評価の良し悪しが集客に直結しているのです。
ポジティブな口コミが多ければ来店者は増え、ネガティブな口コミが目立てば客足は遠のいてしまいます。
店舗経営において、Google マップの口コミ対策は欠かせない取り組みだといえるでしょう。
引用元:※1ニールセン|デジタルコンテンツ視聴率のMonthly Totalレポートによる地図・旅行情報カテゴリーのメディア利用状況を発表,※2crossmarketing|オンライン上の口コミ利用に関する実態調査,※3Think with Google|Consumer Insights,※4【2021年版 定点調査】地図アプリ利用率1位はGoogleマップ!エフェクチュアルが地図アプリの利用トレンドをレポート
悪い口コミはどうしたらいい?消すことはできる?
仮に悪い口コミが多い場合は、良い口コミを増やして全体の星の評価をあげることが大切です。
悪い口コミについては後述しますが、ビジネスオーナーの登録をし「口コミに返信」をしましょう。※ビジネスオーナーは無料で登録でき、営業時間の更新や口コミの返信など、自分のお店のさまざまな情報を管理することができます。
また、悪い口コミの削除についてですが、結論からいうと、店舗側の意向だけで口コミを削除することはできません。こちらに関しては、Google のポリシーで定められており、口コミの信頼性を担保するための措置だと考えられます。
ただし、口コミの内容が明らかに事実と異なる場合や、誹謗中傷・プライバシー侵害などに該当する場合は、Google に削除を申請することが可能です。
Google のガイドラインに照らし合わせて問題があると判断されれば、口コミが削除される可能性があります。
Google への削除依頼の申請方法は?
具体的な削除依頼の申請手順は以下の通りです。
- ビジネスプロフィールの口コミのページを開く
- 口コミの横にある三点リーダー(…)をクリック
- 「レビューを報告」をクリック
- 削除を求める理由を選択(「不適切な内容を含んでいる」など)
- 「送信」をクリック
- 「このクチコミを Google に報告しました ご報告ありがとうございました」と表示されたら完了
これで Google に削除依頼が送られます。
ただし、あくまでもガイドライン違反が認められた場合のみ削除されるため、単に低評価だからという理由では応じてもらえません。
店舗側にとって不都合だからといって安易に削除を求めるのは避けましょう。
削除申請に費用はかかる?
Google への口コミ削除申請は無料で行うことができます。上記の作業を行うだけなので、費用は一切かかりません。
ただし、削除申請を代行するサービスを利用する場合は、業者によって数万円程度の費用が発生するケースもあります。これは業者への依頼費用であり、Google に支払うものではありません。
自力で申請する分には無料で対応可能なので、まずは自社で試してみるのがおすすめです。
口コミには返信したほうがいい?
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Google マップの口コミに返信することは、店舗の積極的な姿勢を見込み客にアピールできるとても良い機会です。
ポジティブな口コミにはお礼を伝え、ネガティブな口コミには誠実な対応を示しましょう。
特にネガティブな口コミほど真摯に受け止め、丁寧に返信することが大切です。単に謝罪するだけでなく、具体的にどのように改善するかを伝えましょう。真摯に向き合う姿を見た見込み客からは、信頼を得られる可能性も高まります。
ただし、口コミ返信はあくまでも補助的な施策です。本質的な課題解決なくしてイメージアップは難しいため、口コミに真摯に向き合うと同時に、実際のサービス改善にも注力することが求められます。
口コミの返信例
ここからは、具体的な口コミ返信例をご紹介します。コピペ可能ですので、状況に応じてご活用ください。
良い口コミに対する返信例
〇〇様
この度は当店をご利用いただき、ありがとうございます。また高評価のご投稿、重ねて御礼申し上げます。今後もお客様に喜んでいただけるサービスを心がけてまいります。またのご来店をスタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。
〇〇様
この度は当店をご利用いただき、ありがとうございます。当店の〇〇(サービス名など)をお褒めいただき、スタッフ一同大変嬉しく思います。これからもお客様に愛されるお店作りに努めてまいります。またのご来店をスタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。
悪い口コミに対する返信例
〇〇様
この度はご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございませんでした。ご指摘いただいた点につきましては、スタッフ全員で真摯に受け止め、再発防止に努めてまいります。
〇〇様
先日はご来店いただきありがとうございました。ご満足いただけるサービスを提供できず、誠に申し訳ございません。〇〇様のご意見を踏まえ、今後はお客様により快適に過ごしていただけるよう、設備とサービスの見直しを進めてまいります。今後も努力してまいりますので、何かお気づきの点、ご意見などございましたら、お知らせいただけますようお願い申し上げます。
クレームに対する返信例
〇〇様
この度はご不便をおかけし、大変申し訳ございませんでした。〇〇様から頂戴した内容を真摯に受け止め、早急に原因究明と再発防止に取り組んでまいります。今後はお客様により安心してご利用いただけるサービス提供を徹底し、信頼回復に努めます。重ねてお詫び申し上げます。
〇〇様
先日は当店をご利用いただきありがとうございました。また、この度の不適切な対応により不快な思いをさせてしまい、深くお詫び申し上げます。頂戴した内容は真摯に受け止め、店舗運営の改善に役立たせていただきます。
星が1つでコメントがないものに対する返信例
〇〇様
実際にご来店いただいたお客様でしょうか。当店に至らない点やお気づきの点がございましたら、ぜひ直接お聞かせいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
基本的には、星が1つでコメントがない場合、削除の対象となりません。しかし、上記のような返信をすることで、「嫌がらせなのかな」と気付く方もいるはずです。
決して煽るようなコメントはせず、真摯に向き合いましょう。コメントを削除してもらえる可能性もあります。
口コミをお客様に書いてもらう方法は?
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店舗の魅力を発信するためには、お客様から積極的に口コミを書いてもらうことが何より重要です。良い口コミは見込み客にとって大きな後押しになるからです。
口コミを増やすには、来店客に気軽に投稿を呼びかけることから始めましょう。会計時やメニュー表などに「Google マップで感想を書いていただけると嬉しいです」といったひと言を添えるだけでも効果的です。
サービスに満足をされた直後のお客様は、喜んで投稿してくれる可能性が高いです。
また、SNSで店舗の様子を発信したり、口コミキャンペーンを実施したりするのもおすすめです。
インスタ映えするメニューを用意したり、投稿でプレゼントが当たる企画を打ち出したりすることで、お客様が自然と口コミを書きたくなる仕掛けを作ることができるでしょう。
しかし「お客様を大切にする姿勢」があってこその施策だということを忘れてはいけません。満足してもらえなければ、良い口コミを書いてもらうことは難しいでしょう。
お客様との信頼関係を大切にしながら、自然な形で口コミ獲得を目指すことが大切です。
口コミを増やすメリットは?
店舗にとって、Google マップの口コミを増やすメリットは計り知れません。
まず、口コミの数自体が見込み客の信頼度を高めてくれます。「どんな店なんだろう」と気になっても、口コミがほとんどなければ「よくわからない店」という印象を抱かれがちです。
一方、口コミが多ければ「人気店」「信頼できる店」という安心感につながるでしょう。
また、Google ビジネスプロフィールのアルゴリズム上、関連性の高い口コミが集まると検索順位が上がる傾向にあります。
つまり、俗にいう「MEO対策」につながるため、良質な口コミを増やせば検索上位に表示される可能性が高まるのです。競合店に差をつける意味でも、口コミ数を伸ばすことは重要な戦略といえるでしょう。
さらに、お客様による生の声は、店舗の強みを知る情報源にもなります。
「〇〇がおいしい」「スタッフの対応がいい」など、口コミから見えてくるお客様の評価ポイントを参考に、自店の強みを前面に押し出すことができるでしょう。
口コミのサクラはNG!
Google マップの口コミを増やしたいからといって、自作自演の投稿をしたり、サクラに書かせたりするのは厳禁です。
不正な方法でレビュー件数を水増ししようとすれば、Google から厳しいペナルティを受ける可能性があります。
Google は、サクラ投稿のような評価操作を見抜くためのアルゴリズムを導入しています。
不自然なペースで星5の口コミが集中したり、内容が似通った文面だったりすると、自動的にフィルタリングされて表示されなくなります。
さらに悪質な場合、Google から店舗情報の削除や検索順位の大幅ダウンなどのペナルティを科される恐れもあります。一時的にでも表示されなくなれば、集客に大打撃を受けることは必至です。
仮に発覚を免れたとしても、不自然に褒めてばかりいる口コミばかりだと逆効果です。見込み客からは「サクラだろうな」「うさんくさい」と不信感を抱かれ、店舗イメージを損ねてしまうでしょう。
自然な口コミ獲得にはお客様との信頼関係が何より大切です。サクラに頼るような近道は通用しません。
コツコツと実店舗で良いサービスを積み重ね、お客様に「この店を応援したい」と思ってもらえることが何より重要なのです。
Google マップのよくある質問まとめ
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ここでは、Google マップにまつわるさまざまな疑問についてまとめてみました。口コミ対策を考えるにあたって知っておきたい情報をお伝えします。
Google の口コミを削除する業者はいるのか?
日本にもGoogle マップの口コミ削除を代行するサービスは存在します。主に風評被害対策を専門とする業者が、法的措置を含めた削除交渉を行っているようです。
ただし、先述の通りGoogle の削除基準は厳しく、費用対効果の面からもあまり推奨できるものではありません。
自社で真摯に対応する姿勢を見せることが基本であり、安易に業者に頼るのは避けたほうが賢明でしょう。どうしても専門家の助言が必要なら、弁護士などに相談するのがおすすめです。
口コミを書いてもらうためにクーポンや割引などの特典を与えても良い?
Googleの口コミガイドラインによると、クーポンや割引と引き換えに口コミを書くように依頼することは、ガイドライン違反とみなされます。
Googleは「口コミは自発的で偽りのない正直な意見であるべきだ」と考えています。金銭的な見返りを条件としてしまうと、口コミの信頼性や中立性が損なわれる可能性があります。
ガイドラインに違反すると、口コミが削除されたり、場合によってはGoogleビジネスプロフィールのアカウントが停止されたりするなどのペナルティを受ける可能性がありますのでやめましょう。
参考: ローカルガイドヘルプ|禁止および制限されているコンテンツ
口コミが星5ばかりの店舗は怪しい?
確かに、星5の評価ばかりが並ぶ店舗は「サクラ投稿では?」と疑いたくなるものです。どんなに良い店でも、多少のネガティブな意見があるほうが信憑性は高まります。
とはいえ、星5の口コミが多いことが必ずしもサクラの証拠にはなりません。本当に満足度の高い良店であれば、感動の声が多数寄せられるのも不思議ではありません。
むしろ、高評価のお客様の声を大切にしつつ、運営改善のヒントとして活かしていくことが重要です。
一方、明らかに不自然な星5レビューが並ぶ場合は要注意です。
「どの口コミも似たような文面」「言及されるポイントが毎回同じ」「同じ様な店内写真が何件も投稿されている」といった兆候が見られたら、サクラ業者の関与を疑ったほうがいいかもしれません。
Google の口コミがあてにならないと思われている理由は?
昨今、サクラ業者による不正投稿が増えてきたことで、口コミの信憑性に疑問を持つ方も増えてきています。
日本でも、店舗の依頼を受けたサクラ業者が、星5の評価を大量に投稿するケースが後を絶ちません。
なかにはAIを使って自動生成した文章を投稿するなど、巧妙な手口も出てきていることから、本物の利用客の声と見分けがつきづらくなっているのです。
しかし、こうした不正投稿が発覚すれば、Google からペナルティを科されるリスクもあります。店舗情報の削除や検索順位の大幅ダウンなど、集客面で致命的なダメージを被る可能性が高いのです。
結局のところ、不正に手を染めることは店舗にとって百害あって一利なしです。
たとえ一時的にいい結果が出たとしても、リスクが大きすぎるので、地道な積み重ねでファンを増やし、自然な形で高評価を集めていくことが何より大切です。
Google の口コミは特定できる?
Google マップの口コミは、基本的に投稿者の匿名性が守られています。表示されるのはアカウント名とアイコンのみで、氏名や連絡先など個人を特定できる情報は含まれません。
一方、店舗側からすれば、クレーム対応などで投稿者への連絡が必要になるケースもあるでしょう。Google ビジネスプロフィールの管理画面から口コミに対して返信を送ることは可能ですが、相手から返信がなければそれ以上やり取りすることはできません。
また、誹謗中傷など悪質な書き込みへの法的対応を考えても、発信者情報の開示請求は容易ではありません。弁護士を通じてGoogle 社に開示を求める必要がありますが、それでもすんなり開示に応じてもらえる保証はないのです。
つまり、投稿者を特定して直接連絡を取ることは、現実的に難しいと考えたほうがいいでしょう。だからこそ、店舗側からの誠意ある返信を通じて、お客様との信頼関係を築いていくことが大切なのです。
Google の口コミが表示されないときがあるのはなぜ?
Google ビジネスプロフィールの管理画面で確認できる口コミ数と、実際に検索画面で表示される件数が一致しないことがあります。
これは、Google の自動フィルタリングが働いているためと考えられます。
先述の通り、Google にはサクラ投稿を見抜くためのアルゴリズムが組み込まれています。星5評価が不自然に並んでいたり、似通った文面が複数あったりする場合、自動的に非表示にされることがあるのです。
加えて、星1評価の口コミでも、過剰に否定的な言葉遣いなど一定の基準に引っかかると、表示されないことがあります。あくまでもGoogle が定めるガイドラインに則って、ふさわしくない口コミを除外しているわけです。
非表示の基準は明確に公開されていないため、対策を打つのは容易ではありません。
結局のところ、自然な良い口コミを地道に増やしていくことが何より大切だといえます。お客様との信頼関係を大切にしながら、実店舗でのサービス向上に取り組むことに注力しましょう。
まとめ
本記事では、Google マップの口コミについて、対策の基本から注意点まで幅広く解説してきました。
口コミの重要性は年々高まっており、店舗経営に欠かせない要素になりつつあります。
ネガティブな書き込みに一喜一憂するのではなく、前向きな姿勢で向き合っていくことが大切です。
お客様の声に真摯に耳を傾けながら、魅力的な店作りを目指していきましょう。