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【徹底解説】クリック単価を下げるための7つのチェックリスト

Google 検索広告(リスティング広告)のクリック単価の改善方法を理解することで、限られた予算で効果的な広告を展開することができるようになります。

この記事では、以下のような方に向けて「クリック単価を下げるためのチェックポイント」について詳しく解説していきます。

✅ Google 検索広告を初めて利用するマーケティング担当者やビジネスオーナー
✅ CPCを下げて広告費用対効果を向上させたい方
✅ 検索広告キャンペーンの成果を向上させるためのヒントを探している方


結論から述べると、リスティング広告のクリック単価を下げるためには、以下の7つの方法があります。

  1. キーワードの競合状況を調べる
  2. ターゲット層を絞る
  3. 広告の品質スコアを向上させる
  4. 広告のテキストを改善する
  5. 入札価格を調整する
  6. 配信データを分析する
  7. A/Bテストを実施する

ひとつずつ詳しく解説していきます。

1.キーワードの競合状況を調べる

キーワードの競合状況とは、対象のキーワードに対してGoogle 広告を出稿する「競合企業の数や、その競合企業がどの程度広告出稿を行っているかを示す指標です。

競合が多い場合、広告表示回数が減り、クリック単価が高騰する傾向があります。

一方、競合が少ない場合、広告表示回数は増え、クリック単価が低下する傾向にあります。

クリック単価は、キーワードの検索ボリュームに左右されやすいことがわかりましたが、どうやって確認できるのでしょうか。

代表的なツールとしては、Google キーワードプランナーGoogle 広告のキーワード選定や予算設定に役立つツール)が挙げられます。

自社の商品やサービスに関連するキーワードを入力することで、関連するキーワードの競合状況、月間検索数、入札単価などのデータを取得できます。

ポイント
競合が激しい場合、広告表示回数が減り、クリック単価が高騰する傾向にある
競合が少ない場合、広告表示回数は増え、クリック単価が低下する傾向にある

競合状況からクリック単価を下げるコツとは?

競合が激しい場合は、競合の少ない3つ以上の単語で構成されるロングテールキーワードを利用することで、クリック単価を下げることができます。

例:
ビッグキーワード「観光」
→ロングテールキーワード「東京 観光 家族」

競合が激しい一般的なキーワードよりも、ロングテールキーワードは競合が少なく、クリック単価を下げることができます

また、ロングテールキーワードは、具体的な検索結果が表示されるため、より購入意欲の高いユーザーを引き付けることができます。

弊社が提供している無料のキーワード分析ツールをはじめ、キーワードプランナーやラッコキーワードを利用して、効果的なキーワード選定を行いましょう。

2.ターゲット層を絞る

キャンペーンのターゲティング項目では、以下のように「どのような属性を持つユーザーに広告を表示するか」を設定します。

  • 地域
  • 年齢
  • 性別
  • デバイス
  • 時間帯
  • 広告が表示される場所
  • デモグラフィック情報など

ターゲティング設定が広すぎると、意図しないユーザーに広告が表示される可能性が高まります。

それでは、ターゲティングの設定からクリック単価を下げるコツをご紹介します。

意図しない地域や関心のないユーザーを除外する

例:
・自社が日本国内でビジネスを展開している場合、海外のユーザーに広告を表示する必要はないため、海外の地域は除外する
・自社の商品やサービスに興味のないユーザーにも広告が表示されるのを防ぐ(広告の表示回数が増えると無駄な広告費がかかり、クリック単価が上昇する可能性があるため)

一方で、ターゲティング設定が狭すぎても広告の表示回数が減ることでクリック数が減り、クリック単価が上昇する可能性もあります。

広告を表示する時間帯などを工夫する

自社の商品やサービスが特定の時間帯に需要がある場合、その時間帯にのみ広告を表示することで効率的な広告運用ができます。

しかし、時間帯が狭すぎると広告の表示回数が減り、クリック数が少なくなり、結果的にクリック単価が上昇する可能性があります。

ターゲティング設定を適切に行うためには、

  • 自社の商品やサービスに関心を持つユーザーの属性
  • 広告が表示される場所や時間帯
  • デバイスなどの属性

以上を分析し、効果的なターゲティング設定を行いましょう。

ポイント
ターゲティングの設定を適切に行うとクリック単価の改善につながります。

3.広告の品質スコアを向上させる

品質スコアは、広告がユーザーにとって「どの程度関連性が高く、役立つかを評価する指標」です。

「クリック率、広告(とランディングページ)の関連性、ランディングページの利便性」の3つの要素から影響を受けます。

品質スコアが高いほど、広告を表示するために必要なクリック単価が低くなり、競合他社よりも優先的に広告を表示することができます。また、広告ランキングにも影響するため、より多くの露出機会を得ることができます。

逆に、品質スコアが低いとクリック単価が高くなり、競合他社との差が広がります。また、広告表示頻度が低くなり、広告が表示される可能性が低くなるため、広告効果も低下することが考えられます。

したがって、広告の品質スコアを高めるためには、広告のクリエイティブやランディングページの品質を向上させることが必要です。また、キーワードの選定やターゲティング設定も重要なポイントです。

1.クリック率の改善

クリック率を改善することで、品質スコアを向上させることができます。

クリック率を向上させるためには、以下の点を意識すると良いでしょう。

改善点見込める効果
広告のタイトルや説明文にキーワードを含めるユーザーにとって関連性の高い広告を提供する
広告の表示順位を上げることで目立ちやすくなるクリック率の向上
広告のイメージや動画、CTAなどを改善するユーザーの興味を引きやすくなる

※CTAとは、行動喚起という意味。一般的には広告のランディングページ内に設置されたボタンやテキストなどを指します。

2.適切なキーワードの使用

広告文やランディングページ内に適切なキーワードを使用することで、広告の品質スコアを向上させることができます。

ただし、過剰にキーワードを使用すると品質スコアを下げることがあるため、適度に使用するようにしましょう。

3.ランディングページの改善

広告をクリックしたユーザーに興味を持つコンテンツを提供することで、品質スコアを向上させることができます。

改善点見込める効果
ランディングページのコンテンツやデザインを改善ユーザーの興味を引きやすくする
ランディングページのCTAを改善コンバージョン率の向上
ランディングページの読み込み速度を改善ユーザーのストレスを軽減・品質スコアの向上

これらのポイントに留意することで、広告の品質スコアを改善し、クリック単価の改善につながります。

ただし Google 広告ヘルプページに記載のあるとおり、品質スコアはKPIではありません

品質スコアは KPI(重要業績評価指標)ではないため、最適化したり、他のデータとともに集計したりするべきではありません。

品質スコアについて| Google 広告ヘルプ

ポイント
品質スコアの向上には、クリック率の改善、適切なキーワードの使用、ランディングページの改善を実施しましょう。

4.広告のテキストを改善する

広告のテキストを改善するとクリック率の向上やクリック単価の改善につながるため、非常に有効です。

以下に、広告のテキストを改善するための具体的なポイントを詳しく説明します。

短く簡潔に

広告のテキストは、短く簡潔にまとめることが重要です。

長い文章では、ユーザーの注意を引きにくくなるためクリック率が低下することがあります。

そのため、ユーザーが求める情報を短く簡潔に伝えるようにしましょう。

コール・トゥ・アクションを追加する

広告には「今すぐ登録する」や「お問い合わせはこちら」など、ユーザーの行動を促すコール・トゥ・アクション(CTA)を入れます。

セールスポイントを強調する

広告のテキストには、自社のユニークなセールスポイントを強調することが重要です。

また、自社の商品やサービスが競合と異なる点を明確に示すと、ユーザーの興味を引きやすくなります。

例:
・「日本製で安心」「最短即日発送
・その他特徴やメリットを強調するなど

ユーザーの検索クエリに合わせる

広告のテキストは、ユーザーが検索したキーワードに合わせることが重要です。

例:「ホテル予約」というキーワードで検索された場合には「最大50%OFF】今すぐホテルを予約」など

広告のテキストを改善するためには、定期的なテストや改善が必要ですが、Google 広告では A/Bテストを実施できます。

また、競合他社の広告も分析することで、自社の広告と比較し改善のアイデアを得ることもできます。

以上を分析し、効果的なターゲティング設定を行いましょう。

ポイント
広告テキストの改善を実施する際は、短く簡潔に、且つユーザーの検索クエリに合わせるテキストを選択するようにしましょう。

5.入札価格を調整する

広告キャンペーンの入札価格を調整することで、広告ランクを向上させ、クリック単価を下げることができます。

以下に入札価格を調整するポイントを詳しく説明します。

広告ランクの向上に必要な入札価格を決める

先述した通り、Google 広告では、広告ランクが高いほど広告が上位に表示されます。

広告ランクは「品質スコア×入札価格+広告表示オプション」によって決められ、必要な入札価格を決めるには、競合他社の入札価格やクリック単価を調べる必要があります。

競合他社の入札価格が高い場合、自社の広告を上位に表示するためにはそれに応じた入札価格が必要になります。

データを分析して入札価格を調整する

広告のクリック率やコンバージョン率などのデータを分析し、入札価格を調整することで効果的な広告運用が可能です。

クリック率が低い場合、広告の品質スコアを向上させることでクリック率を改善させることができます。

一方、クリック率が高くてもコンバージョン率が低い場合は、ランディングページの改善を行うと、コンバージョン率を向上させることができます。

これらの改善を行ったうえで、入札価格を調整すると効果的な広告運用を行うことができます。

自動入札戦略を利用する

Google 広告では、自動入札戦略を利用することで最適な入札価格を設定できます。

自動入札戦略は、広告のランク、クリック数、コンバージョン数などのデータをもとに、入札価格を自動的に調整します。手動で入札価格を調整するよりも効率的な広告運用が可能です。

ただし、目的やターゲットに合わせた適切な自動入札戦略を選択することが重要です。

クリック数の最大化

クリック数の最大化戦略は、自動的に広告入札価格を調整して、クリック数を最大化するように最適化されます。この戦略では、広告をクリックする可能性の高いユーザーに重点を置くことになります。

使用する場面:
この戦略は、ブランド認知を高めたい、特定のキーワードに関するトラフィックを増やしたい、競合他社に対抗するためにクリック数を増やしたい場合に適しています。

注意点:
クリック数の最大化戦略は、クリックを増やすことに焦点を合わせているため、広告費用対効果を重視する場合は適していません。また、CTR(クリック率)が高いことが望ましい場合には適していますが、クリック単価が高くなることがあるため、広告予算を効率的に使いたい場合には、注意が必要です。

コンバージョン数の最大化

コンバージョン数の最大化戦略は、広告入札価格を自動的に調整して、コンバージョン数を最大化するように最適化されます。この戦略では、コンバージョン率の高いユーザーに重点を置くことになります。

使用する場面:
この戦略は、特定のアクションを促進するためにコンバージョン数を増やしたい場合に適しています。例えば、商品の購入や問い合わせなど。

注意点:
この戦略を使用する場合、コンバージョンの定義とトラッキングが正しく設定されていることが重要です。また、広告費用対効果を重視する場合には、目標コンバージョン単価制の使用を検討することが必要です。

コンバージョン値の最大化

コンバージョン値の最大化戦略は、広告入札価格を自動的に調整して、広告からのコンバージョン価値を最大化するように最適化されます。この戦略では、高額な商品やサービスに対して入札価格が上昇する傾向にあります。

使用する場面:
この戦略は、高額な商品やサービスを販売している場合に適しています。例えば、航空券や高額な家具など、単価が高い商品やサービスです。また、コンバージョン率が低い場合にも、コンバージョンの価値を最大化することで、広告費用対効果を向上させることができます。

注意点:
この戦略を使用する場合、コンバージョン価値が正しく設定されていることが重要です。また、入札価格が高くなるため、広告予算を効率的に使いたい場合には、注意が必要です。

目標コンバージョン単価

目標コンバージョン単価戦略は、自動的に広告入札価格を調整して、目標のコンバージョン単価(CPA)を達成するように最適化されます。この戦略では、目標CPAを達成するために、広告予算を自動的に最適化します。

使用する場面:
この戦略は、コンバージョン数を増やすために、広告費用を効率的に使いたい場合に適しています。また、予算が限られている場合にも、目標コンバージョン単価を使用することで、広告予算を最適化できます。

注意点:
この戦略を使用する場合、正確な目標CPAの設定が重要です。広告からの収益を最大化したい場合は、目標ROAS戦略の使用も検討しましょう。

目標インプレッションシェア

目標インプレッションシェア戦略は、自動的に広告入札価格を調整して、目標のインプレッションシェアを達成するように最適化されます。この戦略では、目標のインプレッションシェアを達成するために、入札価格を自動的に調整します。

使用する場面:
この戦略は、特定のキーワードや商品カテゴリに対して、競合他社に対抗するために使用されます。また、ブランド認知を高めたい場合にも適しています。

注意点:
この戦略を使用する場合、競合他社の入札価格に応じて、自動的に入札価格が調整されるため、広告予算を効率的に使いたい場合には、注意が必要です。また、競合他社の入札価格が高くなる場合には、目標のインプレッションシェアを達成するために、入札価格が高くなることがあるため、広告費用対効果を重視する場合には、適切な調整が必要です。

目標広告費用対効果(ROAS)

目標ROAS戦略は、自動的に広告入札価格を調整して、目標の広告費用対効果(ROAS)を達成するように最適化されます。この戦略では、広告からの収益を最大化することが重視されます。

使用する場面:
この戦略は、広告費用対効果を最大化したい場合に適しています。例えば、ECサイトやオンライン広告を用いて商品を販売する企業などに適しています。

注意点:
この戦略を使用する場合、正確な目標ROASの設定が重要になります。また、目標ROASを達成するために入札価格が自動的に調整されるため、広告費用対効果を重視する場合には適していますが、競合他社によっては広告費用が高くなる場合があります。そのため、予算に余裕がある場合には、より効率的な広告予算の使い方を検討する必要があります。


以上のように入札価格を調整することで、広告キャンペーンの効率的な運用が可能となり、クリック単価の改善につながります。

自社の目的やターゲットに合わせた適切な入札戦略を選択し、効果的な広告運用を行いましょう。

6.配信データを分析する

広告運用において、データ分析は非常に重要な作業です。配信結果のデータを分析することで、広告運用の課題や改善点を把握し、効果的な運用を行うことができます。

以下にデータ分析のポイントを詳しく説明します。

広告のCTR(クリック率)

CTRとは、表示された広告に対してクリックされた回数の割合を指します。CTRをチェックし、改善すべきポイントを把握しましょう。

CTRは、広告がどの程度効果的にユーザーにアピールできているかを示すため、数値が低い場合広告の改善が必要です。

CTRの改善には「3.広告の品質スコアを向上させる(クリック率の改善)」をご覧ください。

ランディングページのCVR(コンバージョン率)

CVRとはコンバージョン率(広告からランディングページに訪れたユーザーが、コンバージョンを達成する割合を示す指標)のことです。

広告をクリックしたユーザーがランディングページでどのような行動をとったかを分析すると、改善点がみえてきますので、CVRが低い場合はランディングページの改善が必要です。

ランディングページのCVRを向上させるためには「3.広告の品質スコアを向上させる(ランディングページの改善)」をご覧ください。

広告の表示順位

広告の表示順位が上がると、CTRが向上する傾向にあります。広告の表示順位は、入札価格や品質スコア、広告の拡張機能などによって決定されます。

広告の表示順位を上げるためには、以下の点を確認する必要があります。

改善点見込める効果
入札価格を上げる広告の表示順位を上げる
品質スコアを改善する同じ入札価格でも広告の表示順位を上げる
広告拡張機能を活用する広告の表示順位を上げる

これらのデータ分析をし、改善すべきポイントを把握することで、広告運用の効果的な改善が可能です。

7.A/Bテストを実施する

A/Bテストとは「Aバージョンには〇〇、Bバージョンには△△」など、AとBどちらのパターンの方がCTRやCVRが高いかを確認するテストのことです。

広告テキストやランディングページ内など、多くのコンテンツ内でテストされます。

ここからは、A/Bテストを実施する際に注意すべきポイントを詳しく説明します。

1.変更する要素を決定する

A/Bテストを実施する前に、改善の余地があると思われる要素を選択します。

例:
・広告テキストのタイトルや説明文
・ランディングページのレイアウト
・その他のコンテンツ

どの要素についてテストを実施するかを決定し、変更点を明確にしましょう。

2.複数のバージョンを作成する

A/Bテストを実施するためには、変更点を反映した複数のバージョンを作成する必要があります。

例:広告テキストのタイトルを変更する場合
AバージョンとBバージョンの2つの広告を作成
Aバージョンには既存のタイトル、Bバージョンには新しいタイトルを使用するなど

3.同一期間に複数パターンの広告を表示して結果を比較する

複数のバージョンの広告を同じ期間に表示し、結果を比較します。

例:Aバージョンの広告を1週間、Bバージョンの広告を1週間表示
クリック率やコンバージョン率などのデータを収集するなど

4.結果を分析して改善すべきポイントを把握する

データを分析し、どのバージョンの広告がより効果的であるかを判断します。

例:Bバージョンの広告の方がクリック率が高かった場合
新しいタイトルを採用することでクリック単価を下げることができるなど


以上のようにA/Bテストを実施することで、データに基づいた改善が可能となり広告の効果を最大化することができます。

まとめ

Google 検索広告のクリック単価を下げるためには、以下のことが重要であることがわかりました。

 1.キーワードの競合状況を調べる
 2.広告キャンペーンのターゲティング設定を確認する
 3.広告の品質スコアを向上させる
 4.広告のテキストを改善する

また、より効果的な広告を作成するには、以下のことが重要です。

 5.入札価格を調整する
 6.データ分析をする
 7.A/Bテストを実施する

これらのチェックリストを活用して、クリック単価を下げ、効果的な検索広告キャンペーンを展開してください。

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MASAAKI
フロントエンドエンジニア
猫と料理をこよなく愛するフロントエンドエンジニア兼Webマーケター。普段はWebサイトのコーディングとインターネット広告運用を担当しています。基本的には裏方ですが「任せてよかった」と思っていただけるよう、丁寧な仕事を心がけています。