Googleマップをビジネスで活用する場合、高評価の口コミが集まると店舗の信頼性が向上し、新規顧客の獲得につながります。
逆に利用者の視点では、口コミは店舗選びを左右する大きな判断材料となっています。星やレビューの評価が高いほど、サービスや品質の良さが期待でき、来店の決め手となることも多くなります。
しかし近年、「投稿した口コミが表示されない」という声が増えており、当社でもクライアント様からの相談が増えています。
そこで本記事では、Googleマップの口コミが表示されない主な原因と、その解決方法についてご紹介します。
店舗オーナーの方や口コミを投稿された方で、表示に関する問題でお困りの方は、以下の内容をご確認ください。
口コミが表示されないときに考えられる原因
Googleの口コミが反映されない原因はいくつかあります。
基本的にGoogleの判断によるため、原因を特定するのは難しいですが、考えられる原因を紹介します。
1.審査中である
Googleは、スパムや不適切な内容の口コミを排除するために、投稿された口コミを審査しています。
審査には時間を要し、反映されるまでに数日から数週間かかることがあります。
数週間経過してもGoogleマップの口コミが反映されない場合、Googleのポリシー違反やアカウントの凍結、複数のアカウントからの投稿など、規約違反に該当する行為が疑われているかもしれません。
また、報告された口コミに関してもポリシー違反していないか審査を行います。
2. Googleポリシー違反による非表示
Google ではスパムの自動検出システムを使用して、スパムの可能性が高いクチコミを削除しています。
出典:Googleのビジネスプロフィールからクチコミを削除する|Googleビジネスプロフィールヘルプ
多くの方が意図せずに行ってしまっていますが、最も多い原因はGoogleのポリシー違反です。
例えば「とても良いお店です!ホームページは example.jp です!」といった一見問題なさそうな口コミも、こちらはURLの記載があるためポリシー違反となってしまいます。
また、「スタッフの〇〇さんの接客が最高です!」という親切な口コミも、すべてではありませんが個人情報の記載としてフラグが立つ可能性があります。
さらに、同じ場所や端末から異なるアカウントで口コミを投稿すると、ポリシー違反で非表示になる可能性があります。
重要なのは、ポリシー違反は必ずしも悪意のある投稿だけでなく、善意の投稿でも起こり得るということです。
ポリシー違反について
ポリシー違反の内容を要約してみたので必要に応じて参考にしてください。
カテゴリ | 禁止されている行為 |
---|---|
虚偽のコンテンツ | ・実体験に基づかない投稿をする ・インセンティブを受けての投稿をする ・複数アカウントからの操作をする |
なりすまし | 他人や組織になりすます |
誤った情報 | 健康や市民活動に関する虚偽情報を記載する |
不実表示 | 商品やサービスの誤解を招く内容を記載する |
ハラスメント | 個人や企業への攻撃的な投稿をする |
ヘイトスピーチ | 保護対象の個人や集団への攻撃をする |
不適切なコンテンツ | 攻撃的または挑発的な投稿をする |
個人情報 | 同意なく個人情報を投稿する |
わいせつ表現 | わいせつまたは冒とく的な表現をする |
性的描写 | 露骨な性的コンテンツを記載する |
暴力的コンテンツ | 暴力や残虐行為の描写をする |
制限されているコンテンツ | 規制商品やサービスのプロモーションを行う |
危険なコンテンツ | 危険行為を助長する投稿をする |
違法なコンテンツ | 違法行為や商品に関する投稿をする |
子供の安全 | 子供を危険にさらすコンテンツを記載する |
テロに関するコンテンツ | テロ行為を助長する投稿をする |
関連性のないコンテンツ | 一般的な論評や不満を記載する |
宣伝と勧誘 | 宣伝目的の投稿をする |
不明確なコンテンツ | 意味を持たない投稿をする |
繰り返し投稿 | 同じ内容の複数投稿をする |
改変、悪ふざけ | オンラインでの評判や印象を悪くする投稿をする |
3. 投稿者アカウントの信頼性が低い
Googleは投稿者のアカウントの「信頼性」を非常に重視しています。特に注意が必要なのは、アカウントの作成直後に投稿された口コミです。
新規作成されたばかりのアカウントは、信頼性が確立されていないため、一時的に非表示になりやすい傾向があります。
正当な口コミであっても、アカウントの信頼性によっては非表示になってしまうこともあります。
なぜ問題視される?
上記はあくまで一例ですが、なぜここまでしてGoogleが問題視するのでしょうか。
原因は多岐にわたりますが、主に以下の理由に分類される可能性が高いです。
1.口コミの公平性を保つため
複数のアカウントを利用して同じ場所に意図的に高評価や低評価を繰り返すと、口コミの公正性が損なわれる可能性があるため
2.スパム行為を防ぐため
複数のアカウントを使って大量の口コミを投稿することは、スパム行為とみなされる可能性があるため
3.不正行為を防ぐため
複数のアカウントを使い分けることで、不正なレビューや操作を行おうとする行為とみなされる可能性があるため
上記を踏まえると、Googleが厳格に管理する理由は「信頼性のある情報を提供するため」であることが理解できます。
質の高いサービスを提供するために必要不可欠なプロセスであることがわかります。
4. システムの技術的な問題
最後は、技術的問題です。Googleのシステムは定期的にアップデートされているため、一時的に口コミの表示に影響が出ることがあります。
特に2024年以降、AIによる口コミ自動判定システムの導入により、以前よりも頻繁にこのような技術的問題が報告されています。
多くの場合、24〜72時間程度で自然に解消されますが長引くケースもあります。
解決方法と未然防止策
ここからは、上記の問題についての解決策と予防方法について紹介します。
即効性のある対処法
まず、口コミが表示されない場合の対処法についてです。
投稿から24時間以上経過しても口コミが表示されない場合、まずはGoogleマップのキャッシュクリアを試してみてください。
Googleマップアプリのキャッシュクリア方法
以下の画像はクリックで拡大できます。
規約違反をしていないのに口コミが表示されない場合は、ビジネスプロフィールのサポートに問い合わせることをおすすめします。
その際、以下の情報を問い合わせの際に記載してください。
- 口コミの投稿日時
- 投稿者のGoogleアカウント名
- 口コミの概要
未然にできる予防策とは?
より重要なのは、このような問題が発生しないようにすることです。
投稿者であるユーザー側ができる予防策は、
- 複数のGoogleアカウントをお持ちの場合は、一つのアカウントに統合することを検討
- 新しいアカウントの作成は避ける
- 個人攻撃や誹謗中傷、感情的な表現は避け、客観的な事実を基に口コミを記載する
可能な限り、具体的に『いつ』『どこで』『どのような体験をしたのか』を書くことで、より信頼性の高い口コミになります。
Googleマップの口コミの重要性
Brightlocalの2024年地域消費者レビュー調査(The Local Consumer Review Survey 2024 /n=1,141名)では、消費者が最も信頼を置くオンラインレビューにGoogleが選ばれています。
さらに、2024年の統計では、全体の81%がGoogleのレビューを購買判断の参考にしているという結果が示されています。
海外と日本で参考にされるレビューサイトは異なるものの、Googleユーザーの多さを考えると日本でも同様の傾向が見られるでしょう。
Googleマップに悪い口コミや評価が集まると、新規顧客の来店を逃し、結果として売上の減少につながる可能性があります。
Googleマップの口コミを改善する方法については、以下の記事をご覧ください。
まとめ
Googleマップの口コミは、ビジネスの信頼性を高め、新規顧客を獲得するために重要ですが、口コミが表示されない問題が増加しています。
本記事では、その原因と解決策について説明しました。口コミが反映されない方は、この記事の内容でひっかかっている部分がないかチェックしてみてください。